アトピー肌のニキビ対策、注意点は?



アトピー性皮膚炎の患者さんは、実はニキビもできやすいと言います。アトピー性皮膚炎とニキビには、どんな関係があるのでしょうか?

アトピーの治療を頑張っていたお子さんが思春期になって、さらにニキビまでひどくなってしまっては心配ですよね。アトピーの治療薬がニキビにどう影響するのかも気になるところです。

アトピー肌とニキビの関係、そして両方への対策をする際の注意点を知り、正しい知識で素肌をケアしましょう。


アトピー肌とニキビって関係あるの?


共通点は「乾燥」

アトピー性皮膚炎とニキビは全く異なる皮膚疾患ですが、その原因のひとつが「乾燥」であることが、大きな共通点です。

アトピーの原因ははっきり解明されれいるわけではないものの、遺伝によるアレルギー体質の他、ダニや埃、ストレスなどの環境が一因となっていると言われます。体質を見てみると、アトピー性皮膚炎の患者さんは肌が乾燥しやすいのが特徴です。


健康な肌では、角質のきめが整い十分な潤いをキープできる状態で、これが外界のウィルスや細菌から体を守るバリアの役割をはたしています。しかし体質的に角質層のセラミドが少ない場合に潤いが維持できずにバリア機能が低下して、肌荒れや痒みを引き起こします。これがアトピー性皮膚炎の状態です。

一方のニキビにとっても、乾燥は大敵です。乾燥を感じた肌は、バリア機能を回復させるために皮脂をより多く分泌し、これが毛穴に詰まってニキビの元になります。


アトピー肌の方では肌の水分が少なく、角質が硬くなります。肌が硬くなれば毛穴は細くなり、より詰まりやすくなることもまた、ニキビの発生に影響します。

このような点から、アトピー性皮膚炎の方はニキビもまたできやすいと言えるのです。しかしこれは別の言い方をすれば、乾燥対策が両方の症状に有効ということでもあります。

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アトピーとニキビの違い

症状の一因に乾燥があるとはいえ、アトピー性皮膚炎とニキビとでは、発症の場所も過程も全く異なります。アトピー性皮膚炎ではアレルゲンや摩擦などの刺激に反応した肌に湿疹ができ、炎症を起こします。この炎症を悪化させるのが黄色ブドウ球菌です。

健康な肌では無数の常在菌が存在しますが、アトピー性皮膚炎の肌では常在菌の種類が減少し、その代わりに黄色ブドウ球菌が増殖してしまっています。この菌が炎症を悪化させています。

ニキビの肌で増殖しているのはアクネ菌です。毛穴に詰まった皮脂をエサとして増殖し、炎症を起こします。また、ニキビではアトピー性皮膚炎のような痒みがないという点も違っています。


アトピー肌のニキビ対策と注意点


それぞれの対策が悪化を招く可能性

肌の乾燥が共通の原因とはいえ、乾燥だけを改善すればそれぞれの症状がよくなるわけではありません。

まず、アトピー性皮膚炎の治療に使用されるステロイド外用剤は、ニキビ治療には有効とは言えません。ステロイドの長期使用は、ニキビの原因菌に対する抵抗力を弱める可能性があります。


ただしステロイドの使用で必ずニキビが悪化するというわけではなく、またアトピー症状の状態によってステロイドを使ったほうが良く、使用しなければ症状が悪化して生活に支障をきたすこともあります。

逆に、ニキビケア用の化粧品は、アトピー性皮膚炎には刺激が強すぎ、症状の悪化を招くことがあります。

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より刺激の少ない化粧品を選ぶ

アトピー性皮膚炎とニキビが併発している場合の化粧水や保湿アイテムでは、より刺激の少ないものを選びます。敏感肌用で添加物が少なく、香料や着色料、アルコールが使用されていないものがいいでしょう。

乾燥対策の保湿は大切ですが、どんな保湿剤でもよいというわけではありません。ニキビを悪化させないよう油分が多くなく、アトピー肌のために低刺激でアレルギーのリスクが少ないものを選びます。皮膚科で処方されるヒルドイドローションであれば、これらの条件を満たしています。


過剰な油分は、アクネ菌を増殖させてニキビがひどくなったり、肌本来の皮脂分泌力を弱めてしまう可能性があります。どうしても使用したい場合には、薄く延ばす程度にし、ニキビ部分は避けるようにします。

ヒルドイドは肌の水分を閉じこめることができ、かつ低刺激ですが血行促進作用が認められます。アトピーの状態によっては症状悪化の可能性があるので注意しましょう。


顔や体を洗うのには、無添加の石鹸がおすすめです。汚れを落とすのは湯船に浸かるだけでも十分と言われますが、アトピー治療のステロイドや軟膏はお湯だけではなかなか落としきれません。刺激の少ない石鹸で優しく洗い流します。よほど症状がひどく石鹸でも浸みてしまう場合には、無理をせずにお湯だけで流しましょう。

また、ニキビやアトピーが気になるからと言って顔や体を洗いすぎると、必要な皮脂まで洗い流され乾燥が進んでしまいます。洗いすぎには注意が必要です。

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保湿のポイントは?



肌の水分保持・バリア機能の実に80%は、細胞間脂質が担っています。アトピー肌で不足している細胞間脂質を補うことは、乾燥を改善し肌のバリア機能を高めるのに欠かせません。

細胞間脂質を代表するセラミドは、食事やサプリで補うことができません。そのため、天然セラミド・ヒト型セラミド配合の化粧品で補う必要があり、アトピー性皮膚炎の方にはこのような保湿化粧品が薦められます。セラミドは水溶性でないため、乳液や美容液に配合されています。


肌にもともと存在する、水になじみやすく保湿に役立つ成分「天然保湿因子」も補っておきたいですね。アミノ酸やコラーゲン、ヒアルロン酸や尿素などがこれに当たります。

出来るだけ低刺激でしっかり保湿できるよう添加物が少ないものを選び、新しい商品を使う場合には、必ずパッチテストで様子をみてください。

肌の新陳代謝時にセラミドが生成されます。生活習慣や食習慣の見直しでターンオーバーの遅れを改善するのは、乾燥の改善に有効です。

<アトピー肌のニキビ対策、注意点は?・まとめ>

  • アトピー性皮膚炎とニキビの共通の原因は乾燥
  • アトピーでは黄色ブドウ球菌が、ニキビではアクネ菌が増殖
  • それぞれへの対策がマイナスに作用することも
  • 過剰な油分や洗いすぎに注意する
  • セラミドなどの有効成分を上手に利用

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