【ニキビ治療】「グリチルリチン酸ジカリウム」ってどんな成分?

グリチルリチン酸ジカリウム

医療機関で処方されるニキビ治療薬の中には、ニキビに効く有効成分として「グリチルリチン酸ジカリウム」という成分が含まれています。

この成分はどのようなメカニズムで、ニキビに効能を発揮するのでしょうか?

グリチルリチン酸ジカリウムとは

グリチルリチン酸ジカリウムは、漢方薬である甘草(カンゾウ)に含まれる成分です。

この甘草は甘味が強く、そのエキスや粉末が甘味料として利用されます。

 
たとえば私たちが料理に使う醤油の甘味料として、活躍しています。

またグリチルリチン酸ジカリウムは、副作用の心配が少ない消炎剤として、石けん、シャンプー、さらに風邪薬、抗アレルギー薬にも用いられています。

 
グリチルリチン酸ジカリウムは、グリチルリチン酸2K(ニカリウム)とも呼ばれることがありますが、どちらも同じ成分です。

参考

グリチルリチン酸ジカリウム | 美容成分辞典資生堂グループ

 

グリチルリチン酸ジカリウムのニキビへの効果

グリチルリチン酸ジカリウムには、抗炎症作用や抗アレルギー作用があります。

すなわち、炎症をおこしたニキビの治療に、効能を発揮するというわけです。

 
なぜそのような効能を発揮するのかと言いうと、グリチルリチン酸ジカリウムは、その炭素骨格が「ステロイド」に類似することによって、ステロイド様の作用をもたらすからです。

その作用というのが、抗炎症作用や抗アレルギー作用です。

抗炎症作用

グリチルリチン酸は、抗炎症作用が強いため、赤く炎症が起こったニキビに対して効果を発揮します。

医薬品に用いられている成分ですので、高い有効性を持っていることがわかりますね。

 
しかし、ニキビ予防の効果はありませんので、普段ニキビができにくいという方よりも、ニキビができやすく悪化しやすい方に適した成分だと言えるでしょう。

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抗アレルギー作用

アレルギー反応を抑制する働きがあります。

すべてのアレルギーに有効というわけではないので、アレルギーを持っている方は使用する前にパッチテストを行っておくと安心です。

 
また、抗アレルギー作用があるとはいえ、アレルギー性皮膚炎の治療に効果的というわけではありません。

トラブルを防ぐためにも、自己判断はせず、皮膚科で治療を受ける必要があります。

 
またグリチルリチン酸ジカリウムは、人間の免疫反応を鈍化させ、血管拡張による炎症反応を弱める、ステロイドと同じ働きがあります。

ちなみに、似たような名称の「グリチルリチン酸ステアリル」がありますが、これはグリチルリチン酸ジカリウムの作用をさらに強力にしたもので、こちらも化粧品で見かけるニキビの有効成分です。

 

グリチルリチン酸ジカリウムの副作用

ただし、ステロイド様の作用を示すがゆえに、グリチルリチン酸ジカリウムは、ステロイドと同様の副作用をもたらすリスクもあります。

そのひとつが「偽性アルデステロン症」という症状です。

 
この症状はむくみ(浮腫)、吐き気、尿量の減少、倦怠感、ひどい場合には筋力低下や歩行困難などをもたらします。

偽性アルデステロン症の「偽性」というのは、ステロイドホルモンである「アルデステロン」が過剰に分泌されている「かのような」症状を生じるという意味です。

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このような副作用の報告により、グリチルリチン酸ジカリウムは、その服用量や、化粧品含有量が定められています。

服用する場合には1日40mgを上限としなければなりません。これ以上の量の服用は、医師による指導を受ける必要があります。

 
また、厚生労働省の通達によって、化粧品に含まれる成分の分量が定められています。

一般の肌に塗る化粧水での最大配合量は「100gあたり0.5%」となっています。

 
もしこのグリチルリチン酸ジカリウムがこの分量を超えて配合されている化粧品を製造・販売すれば「薬事法違反」ということになってしまいます。

ただし、このようなグリチルリチン酸ジカリウムの副作用は、服用をした場合に限られます。化粧品のように塗布する場合には、問題になりません。

 

この記事のまとめ
・グリチルリチン酸ジカリウムは、漢方薬である甘草に含まれる成分

・抗炎症作用と抗アレルギー作用があり、炎症ニキビに有効

・ニキビ予防には効果がない

・ステロイド様の作用がある為、服用する場合はむくみ・吐き気などの副作用が起こる可能性も

・化粧品に含まれる量であれば全く問題がない