ニキビの原因、「活性酸素」ってどんなもの?

活性酸素とニキビの関係

「紫外線」や「ストレス」がニキビの原因になることはよく知られていますが、この2つの原因には「活性酸素」が関係しています。

活性酸素とはどんなもので、ニキビとどんな関係があるのかを解説します。

活性酸素とは?

人は呼吸で酸素を取り入れて、肺でその酸素を血液に送り込んでいます。血液に入った酸素の約2%は活性酸素になると言われています。

活性酸素とはどんなもので、身体にどんな作用を与えるのでしょうか?

不安定で酸化力が強い酸素

活性酸素とは「不安定な酸素」で、その分「他の物質を酸化させやすい酸素」です。

私たちがよく知っている活性酸素に、傷の消毒に使う「過酸化水素」H2O2があります。

 
水H2Oは非常に安定した物質ですが、酸素原子がもう1個加わった過酸化水素は不安定で、少しの刺激でOを放出して「消毒作用」をします。

体内に取り込まれた酸素は、細胞の代謝活動に利用されてエネルギー源となり、その代謝の過程で活性酸素が発生します

 
代謝の過程での自然発生以外に、紫外線を浴びたときや、強いストレスを受けたときなど、特定の条件のもとでも発生することが知られています。

活性酸素が人体に与える影響

活性酸素は、その強力な酸化力で、体内に侵入した細菌やウィルスを殺す役割をしていますが、多すぎると身体の組織にもダメージを与えます。

鉄が酸化して赤くなるのを「錆びる」と言いますが、活性酸素が身体に与えるダメージも「体を錆びつかせる」と表現されることがあります。

 
例えば、血液中のコレステロールが活性酸素によって酸化されると、酸化LDLコレステロールとなって血管壁に付着し、動脈硬化を進行させます。

動脈硬化は血管の老化現象で、過剰な活性酸素は身体を老化させる大きな要因です。

 
また活性酸素が細胞のDNAを傷つけると、ガンが発生する原因になります。

アルツハイマー型痴呆症にも、活性酸素が関係していると言われます。

 

活性酸素とニキビの関係は?

上記のように活性酸素は「諸刃の剣」なので、ニキビに対してもプラス・マイナス両方の作用をします。

活性酸素はニキビを悪化させる

活性酸素は、アクネ菌や真菌類(カビ)などの皮膚常在菌の過剰な繁殖を抑える役割をしている半面、ニキビの炎症を悪化させる作用もあります。

肌に紫外線が当たると活性酸素が大量に発生します。

 
ニキビがある場合は、その活性酸素によって、炎症が進行し、肌の細胞のダメージが大きくなります。

ニキビ以外には肌にどんな影響がある?

活性酸素は、肌の酸化(老化)を早める作用があります。

メラノサイト(色素細胞)が酸化のダメージをうけると、メラニンの産生が異常になり、シミが発生しやすくなります。

 
また真皮層のコラーゲン組織が酸化すると、皮膚はハリを失って、しわやたるみの原因になります。

活性酸素がまったくないと、皮膚にはカビの仲間の白癬菌(はくせんきん)などが繁殖しやすくなり、田虫やシラクモなどの皮膚病がまん延する可能性があります。

 
しかし、活性酸素が過剰になると、シミやしわなど美容上の大きな問題が生じます。

 

活性酸素が発生する原因は?

活性酸素は、代謝活動で酸素が消費されるときに自然発生する他に、紫外線を浴びたときや、ストレスを受けたときなど、様々な状況で発生します。

紫外線

紫外線を浴びると、肌の内部で大量の活性酸素が発生します。

これは紫外線の害から肌を守るためですが、過剰な活性酸素は肌にマイナスの作用をおよぼします。

 
不安定な酸素原子を抱えた活性酸素は、肌の細胞を酸化させる力が強く、肌を錆びつかせ、老化させます。

そのマイナスは、プラス面よりも大きいと言わなければなりません。

 
紫外線は本来の害の他に、活性酸素を発生させるという「二次災害」もひき起こすのです。

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ストレス

ストレスを感じると、脳はストレスに対抗するホルモンの分泌を促し、副腎皮質から「コルチゾール」という抗ストレスホルモンが分泌されます。

このコルチゾールが分泌されるときに、活性酸素が発生します。

 
ストレスは自律神経のバランスを崩して、心身に様々な悪影響を与えますが、活性酸素の大量発生という悪影響ももたらします。

過度の運動

激しい運動すると酸素が大量に消費され、そのときに活性酸素が発生します。

毎日激しい運動をしているアスリートは、筋肉が鍛えられる反面、活性酸素によって老化が早まるリスクを背負っています。

 
適度な運動は、ストレスを解消し、自律神経を整えるなど、多くのメリットがありますが、過度な運動は、長い目で見ると活性酸素による害を無視できません。

喫煙

タバコには多くの有害物質が含まれているので、喫煙によって取り込まれる有害物質に反応して、活性酸素が発生します。

喫煙で発生した活性酸素は、肺の細胞にダメージを与え肺がんのリスクを高めると共に、血液に入って全身に影響をおよぼします。

 
当然ですが、タバコの本数が増えるほど活性酸素の発生量も増え、身体に備わっている「抗酸化作用」の能力を超えることになります。

参考

タバコはニキビの原因になる?プロアクティブ【公式】

アルコール

アルコールは、肝臓で最も優先的に処理・解毒される毒物です。

肝臓でアルコールが処理されるときにも活性酸素が発生します。

 
少量のアルコールは心身に良い影響を与えますが、連日大量のアルコールを摂取すると、その解毒のために大量の酸素を消費し、その際に発生する活性酸素も多くなります。

お酒の飲み過ぎは、肝臓の疲労と活性酸素の大量発生という弊害をもたらすのです。

 

活性酸素を取り除くには?

身体の組織を酸化・老化させる活性酸素を取り除くには、どのような方法があるのでしょうか?

抗酸化物質とは

酸素を燃やすことで生命エネルギーを得ている人体には、酸化の害を防ぐ「抗酸化作用」が備わっています。

人体の抗酸化作用に必要な物質が「抗酸化物質」で、体内で作られるものと栄養素として摂りいれるものがあります。

 
体内で作られる抗酸化物質には、尿酸、グルタチオン、メラトニンなどがあります。

栄養素として体外から摂りいれる抗酸化物質には、ビタミンC、ビタミンE、カルテノイド、ポリフェノールなどがあります。以下で詳しく見ていきましょう。

抗酸化作用のある成分は?

ビタミンC

ビタミンC(アスコルビン酸)は、ほとんどの植物や動物が体内で合成する抗酸化物質ですが、人を含む霊長類は体内で合成できず、食品から摂る必要があります。

ビタミンCは、非常に酸化しやすい物質で、自分が酸化することにより活性酸素から不安定な酸素を奪って無害化します。

 
水溶性で、摂取しても体内に貯めておくことはできず、食事のたびに必要な量を摂取する必要があります。

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ビタミンE

ビタミンEは脂溶性の抗酸化物質で、脂肪や細胞膜などの酸化を防ぐ重要な役割を果しています。

血液中のコレステロールの酸化を防ぎ、動脈硬化の進行を遅らせる働きもあります。

 
ビタミンEは、植物油、ナッツ類、魚介類に豊富に含まれています。

カルテノイド

カルテノイドは、植物や動物が持っている赤や黄色の色素で、強い抗酸化力で活性酸素を除去します。

主なカルテノイドに、βカロテン(ビタミンA)、リコピン、アスタキサンチンなどがあります。

 
鮭のサーモンピンク色を作るアスタキサンチンなど、動物のカルテノイドは、植物を食べることで体内に蓄積されたものです。

摂取されたカルテノイドはあらゆる臓器に届けられて、抗酸化作用を発揮しています。

ポリフェノール

有名な赤ワインの抗酸化作用は、ブドウの皮に含まれるポリフェノールの効果です。

ポリフェノールは植物が作る抗酸化物質で、自然界に約5000種類あると言われています。

 
ポリフェノールはとくに植物の皮に多く含まれて、植物を紫外線や活性酸素から守る働きをしています。

植物からポリフェノールを摂ることで、人の体内でも抗酸化作用を発揮します。

 
以上、ニキビの原因である、活性酸素について説明しました。

ニキビ予防やアンチエイジング対策にぜひ参考にしてください。

 

この記事のまとめ

  • 活性酸素は、人が酸素を消費する過程で発生する、酸化作用の強い物質
  • ニキビの炎症を悪化させ、皮膚のダメージを大きくする
  • 肌や血管などを酸化し、老化を早める
  • 活性酸素は紫外線を浴びた時やストレスを感じた時にも発生する
  • 活性酸素を除去するために、ビタミンCなどの抗酸化物質が役に立つ